スマホ大好きなみなさまこんにちは。
過去3回にかけて『HUAWEI Mate 9』のカメラ機能について記事を書いてきました。
今回はいよいよ最終回。『動画撮影編』です。
みなさんはスマホの動画撮影機能に求めるものはなんでしょうか?
ワタクシにとって大事な機能のひとつに『手ぶれ補正機能』があります。
一度優秀な『手ぶれ補正機能』が搭載されたカメラで動画を撮ったら最後、もうこの機能がないカメラには戻れません。
と、ここで手ぶれ補正について補足を。手ぶれ補正には主に以下の2種類の方式があります。
- 電子式手ぶれ補正
- 光学式手ぶれ補正
1の『電子式手ぶれ補正』とは、撮影画像を保存する前に、前の画像と比較し、ずれの分を補正して記録することで、ブレの少ない映像として保存する方式です。
あれ?わかりづらいな。
iPhoneで動画モードにすると、静止画撮影モードに比べて若干画が拡大されますよね?あれって『電子式手ぶれ補正』機能が原因です。
図で説明するとこんな感じです。
本当はもっと広い領域を撮れるんですが、その分を犠牲にして被写体の動きに合わせて記録する領域をずらすことにより、擬似的にブレを少なく見せて記録しています。この方式の欠点は、画角が若干狭くなってしまうのと、処理のための演算能力が必要なことです。
次に2の『光学式手ぶれ補正』。こちらはさらに『レンズシフト方式』と『センサーシフト方式』に分けれます。簡単に説明しますと、被写体の動きに合わせてレンズを動かしたり(=レンズシフト方式)、センサーを動かしたり(=センサーシフト方式)することで、ブレの少ない映像を記録する方式です。こちらは画角が犠牲になることはほぼありません。また、物理的な仕組みなので、演算する必要もないため、負荷もほぼかかりません。
そして、1と2両方を併用する方式が 『ハイブリッド手ぶれ補正』です。これ最強です。いやマジで。
んでHUAWEI Mate 9はどの方式かというと、
1920×1080 30P以下 : ハイブリッド手ぶれ補正
1920×1080 60P以上 : 光学手ぶれ補正のみ
となります。
その実力はいかほど???
とゆーのをiPhone 7との比較で検証してみたいと思います。
また、比較対象として『iPhone SE』『Xperia Z3』も入れてみました。
それぞれ採用している手ぶれ補正方式は、
[iPhone 7]
全てのモード(4K含む)でハイブリッド手ぶれ補正
全てのモードで電子式手ぶれ補正のみ
[Xperia Z3]
全てのモードで電子式手ぶれ補正のみ
となっています。ちなみにXperia Z3の手ぶれ補正は『インテリジェントアクティブ手ぶれ補正』と言って、かなり優秀な手ぶれ補正です。が、1920×1080 30Pまででしか使用できません。それ以上は(4K含む)一応手ぶれ補正は効きますが、『スタンダード』となります。
前置きがだいぶ長くなりましたが、実際の映像をご覧ください。モードは全ての機種で最高の手ぶれ補正機能が使える『1920×1080 30P』です。
いかがでしょうか?iPhone、Mate 9とも素晴らしい補正能力ですよね。ただ、よく見るとがんばって補正したけど耐えきれなくてカクっとなってしまう箇所も多々見られます。『光学式手ぶれ補正』がないiPhone SEと比べると、『ハイブリッド手ぶれ補正』の素晴らしさがわかると思います。しかし、Xperia Z3は同じく『光学式手ぶれ補正』はありませんが、さすが『インテリジェントアクティブ』という名前がついているだけあって、かなり優秀な補正能力です。ただ、よく見ると画がビビる感じ(ブルブル震えている感じ)にはなっています。
(ちなみにXperiaの最新機種であるXperia XZはハイブリッド方式となっていて、この性能がヤバイ(=すばらしい)らしいです。三脚を使用しているんじゃないかってくらいピシャっとした動画が撮れちゃうらしいです。欲しいなー)
次に1920×1080 60Pの場合。Mate 9は『光学式手ぶれ補正』は効いているはずですが、『電子式手ぶれ補正』は負荷を考慮してか『OFF』になってしまいます。その比較をご覧ください。
はい、iPhone 7の圧勝です。やはりハイブリッドって素晴らしいんですね。とゆーか60Pでも電子式手ぶれ補正の負荷にも耐えれるというiPhoneの設計が素晴らしいのか???
ちなみに歩いたり走ったりしない、次のラーメン動画みたいな場合だとその差は縮まります。と言ってもやはりiPhone 7のほうが優秀ですが・・・。
そして・・・実はMate 9には決定的な欠点があります。
以下の動画をご覧ください。
おわかりでしょうか?Mate 9のほう、動画撮影時に液晶に映る映像が、実際の映像と比べてかなり遅延があります。 実際測ったところ、
iPhone 7:約67msの遅延
Mate 9:約200msの遅延
でした。数字的には大したことないように見えますが、動きが速い被写体を撮ると、Mate 9では追いつきません。いや、ワタクシがヘタクソなだけかもしれませんが、愛犬が走っている動画とかを撮ることが多いので、かなり致命的でした。
ソフトウェア的な部分が大きいかもしれないので今後のバージョンアップに期待です。
以上、Mate 9とiPhone 7の動画比較でした。
結論。
「動画重視ならiPhoneにしなさい!」
ですね(笑)
ではでは。