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HUAWEI Mate 9のワイドアパーチャ機能をいじり倒してみた。

 

 

カメラ大好きなみなさまこんにちは。

前回の『HUAWEI Mate 9』と『iPhone 7 Plus』のデュアルレンズ対決の記事いかがでしたでしょうか?

 

今回は、『HUAWEI Mate 9』のぼかし機能である『ワイドアパーチャ』機能を掘り下げてみたいと思います。

前回もちょこっと触れましたが、なんと撮影時だけでなくあとからでも『絞り値』や基準となる『ピントの位置』を調整できるんです(ピンボケ写真をあとから修正できるわけではなく、あくまでもぼかし量を調整する際の基準となる位置を調整するだけです)

 

ここでちょこっと『絞り値』の補足を。

カメラの世界では『被写界深度』という概念があります。簡単に言うとピントが合う前後の範囲のことで、『ピントが合う範囲が狭い=被写界深度が浅い=周りがボケやすい』となり、逆に『ピントが合う範囲が広い=被写界深度が深い=周りがボケにくい』となります。

ということは、ざっくり言うと『背景がボケておしゃれな写真』を撮りたかったら、被写界深度をが浅くして撮ればいいことになります。じゃあ被写界深度を浅くするには?となりますよね。

撮影するときのカメラの設定項目として、代表的なものに『シャッタースピード』『絞り値』『感度』『色温度』の4つがありますが、この中で被写界深度に関係するのが『絞り値』です。

『絞り値』は『F値』というもので表され、『F2.8』とか『F8.0』とかがそれにあたります。難しい話は省きますが、このF値が小さいほど被写界深度が浅くなります。この場合はF2.8のほうがF8.0より被写界深度が浅くなります。ちなみに『F値を小さくする』ことを『絞りを開く』と言います。

 

通常のカメラでは光学的にF値の調整を行い被写界深度を調整しますが、Mate 9のワイドアパーチャ機能では、あくまでも擬似的にこのF値を再現することにより擬似被写界深度を作り上げ、ぼかし効果を表現しています。

 

実際に見てみましょう。

 

撮影時にF2.8の設定で撮影した写真と後からF16に調整した写真です。

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F2.8の写真は背景がボケてタマ(うちの愛犬です)が際立っているのに対して、F16の写真は後ろの木々にも大体ピントがあっているのがわかります。

 

次の写真がわかりやすいかと思います。F値は上から順にF2.8、F4.0、F8.0、F16です。

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F値が大きくなるにつれて被写界深度が深くなってピントのあう範囲が広くなっているのがわかるかと思います。

 

ちなみに後から調整するやり方ですが、Mate 9の標準写真閲覧アプリである『ギャラリー』から行えます。

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図のようにサムネイルの左下に『絞り羽根』のマークがある写真がワイドアパーチャで撮影した写真です。

調整したい写真をタップして写真を表示し、画面上部の『絞り羽根』をタッチします。

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すると次のような『ワイドアパーチャ調整モード』になります。ちなみに画面上部に『ワイドアパチャー』と表示されていますが、正式には『ワイドアパーチャ』で、表示の間違いだそうです。なんじゃそりゃ。

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ピント位置を中心に円が表示されます。

そして横に表示された縦のスライドバーを上下に動かすことでF値を調整します。

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F2.8からF8.0に調整した例です。

また、ピント位置を変えたかったらタッチして指定します。

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写真では奥の木々にピントを合わせF8.0に調整した例です。

そして右上のアイコンをタッチすると別ファイルで書き出されます。ただし、書き出されたファイルは普通の画像ファイルとなるため、『ワイドアパーチャ』の調整機能は利用できません。

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左下の戻るボタンで設定が保存され一覧画面に戻ります。

 

こうやって書き出された写真がコチラ。

犬のタマにピントを合わせて絞り値をF8.0にした写真。

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そしてこちらが奥の木々にピントを合わせてF8.0にした写真です。

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いかがでしたでしょうか?

 

この機能めちゃくちゃ便利で、とりあえずF4.0くらいで撮っておいて、あとでゆっくり調整できます。ちなみに『iPhone 7 Plus』の『ポートレートモード』には、後から調整する機能はありません(そもそもF値の調整はできません)。

 

 

次回はこの『ワイドアパーチャ』が苦手とする写真=失敗例を見ていきたいと思います。

 

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それではよきデジタルライフを!